「道路を使わせていただいている」という言葉にハッとした話

早いもので、カレンダーをめくればもう11月ですね。 朝晩の冷え込みもぐっと増して、今年も残すところあと2ヶ月かと思うと、本当に月日の流れる早さを実感します。
先日の、2026年10月31日に行われた吉川市産業フェアに篠田石材も出展させていただきましたので、私も少し時間を作り会場まで足を運びました。
詳しくは以下のリンクから吉川市長のブログをご覧ください。

そこで立ち寄った時間に行われていた産業振興座談会を少しだけ聞くことができました。
その際に越谷レイクタウン観光バスの社長さんがお話しされていた内容が、深く胸に残っています。
この近辺でも、可愛らしいキャラクターのバスが走っているのを見かける方も多いのではないでしょうか。 起業されてから着実に台数を増やし、地域の足として活躍されている元気な会社さんです。
その社長さんが、対談の中でこう仰っていました。
「私たちは観光でお客様を乗せて走るのが仕事ですが、その下地を作ってくれているのは道路であり、皆さんの税金です。道路を使わせていただいているからこそ、商売が成り立っている。だからこそ、地域や皆さんに恩返しをして還元していきたい」と。
普通であれば「自分たちは税金を納めているのだから、道路を使うのは当たり前だ」と考えてしまいがちではないでしょうか。
それなのに、まず感謝が先に出てくる。 自分たちの足元を支えてくれている社会や周りの人たちへの「おかげさま」の気持ちを忘れていない姿勢に、ハッとさせられました。
これって、どんな商売でも通じる一番大切な根っこの部分だと思うのです。
翻って、自分たちの石屋の仕事はどうだろうか。 石を刻み、据え付ける。 それは作業としての側面ですが、私たちの仕事はそもそも、大切な故人を偲び、ご先祖様を敬うご家族の思いがあって初めて成り立っています。 その切実な祈りや場に立ち会わせていただいているのだという原点を、絶対に忘れてはならない。
「やってあげている」のではない。 「仕事をさせていただいている」のだ。
ただ石を右から左へ動かすだけの商売なら、誰がやったって同じです。
お墓づくりや日々の仕事に向き合うとき、その奥にある背景やご縁にどれだけ心を込められるか。 自分のことばかり考えていては、いい仕事なんて到底できません。
バスの社長さんの言葉を聞きながら、地域の温かさに生かされている我が身を振り返り、改めて背筋が伸びる思いがしました。
地元で商売を続けさせていただいているありがたみを噛み締めながら、今日も一つひとつの現場に誠実に向き合っていこうと思います。